2023/01/01

2022 ギター製作総括 納得のいった仕上がりのもの

 昨年度は、実験的にいろんな材やピックアップを使って製作してきて、大体の傾向をつかむことに集中しました。自分て作って納得のいく結果を得たものをあげておきます

 まづは軽量を狙ったこいつ。ボディは桐です。現状一番軽い材になります。これより軽い比重の材はバルサになりますが、楽器の材としては弱すぎるので使えないと思います
 ピックアップはリンディのビンテージタイプとし1Uの一番太いネックとしました
 ボディの軽さが幸いしてテレのクセがかなり抑えられます。普通のテレよりは汎用性が高く、なんにでも使えるテレを求める人には良い構成だと思います
 ただし、テレの一番の魅力である低音の輪郭、解像感は少し低いです。ブーミーにはならないけど解像度が少し低くなると思います。まぁ、充分にチャキチャキ感はあるけれど、アッシュには敵わないというところです
 その点を除けば、TLタイプでは一番のおすすめの構成になります










 次は、テレとストラトのいいとこ取りのストラトからのアプローチと、テレからのアプローチを形にしてみた2本です。素材はローステッドメイプルネックにローステッドアッシュ3P。材の特性を活かすためにソリッドボディにしました
 マイクは三つ、スイッチングの選択肢を7wayとしました。ストラトの音色の豊富さとテレの力強さを共存させるのが目的です。普通の5wayにしてもテレの1番美味しいブリッジとネックのミックスが出せません。ここが1番のキモでした。今回はブリッジ+ネックと、三つ同時に鳴らすことができます。これにシリーズ・パラレルが選択できるようになれば全ての音色が出る感じですが、スイッチングでやろうとすると操作が複雑になりそうなのでブレンダー機能でやるのが良いかもと思ってます
 あと、今回のマイクのマグネットにアルニコ5はありません。テレは、ミドルにアルニコ2、ネック、ブリッジにブラッド・ペイズリーモデル。ストラトはアルニコ2のセットにブリッジがテレ構造のものにしました。テレは思い描いた通りの音が出せましたが、ストラトはストラトの音ではなくなってしまってテレの音になってしまった感じです。でも、どちらが好みかと言うとストラトの方かなと思います
 この一年で20本近く作りましたが、音に関しては一二を争う出来と思います
 カラーはもっとポップなものを想定していましたが、両方とも柾目調の木理が綺麗だったのでクリアだけで仕上げました。それにしても地味過ぎてロックには向かない感じになりました
 今まで、アルニコ2のものは使ったことがなかったのですが、使い勝手はとても良いです
マイクはギリギリまで弦に近寄せる必要がありますが(かなり近寄せても弊害は出にくい感じです。弾き方によっては弾きにくくなるけどね)。ビンテージタイプの拡散するような鳴り方ではなく真ん中を押し出す感じの音で、弦に近いのでピッキングのニュアンスが如実に出ます。爆音系だとパワー不足を感じてしまうかもしれませんが、反応も5と変わりないし、ほとんどの楽曲で2の方が使いやすいのではないかと思いました

 ただ、このセットはかなりクセが強い。パキパキの超ドンシャリです。カントリー系、カントリー系のロック限定という気がします。汎用性はありません














 2ポットのいつものシンプル構成を考えていたのですが、製作途中で7wayにサーキットを変更しました。やはり、この構成だとネック+ブリッジの音が欲しかったのです


 トーンポットがスイッチになりプルでネック+ブリッジが選べます。プッシュだとSTの5Wayの選択と同様です

 ブラぺのセットは国内では買えなかったのでAmazonUSで購入しました

 このセットは日本ともボートネックというVシェイプを採用。厚さが最大厚の1インチあるのでネックの振動が抑えられて力強い音になります。ファットバックというもの一番太いのですがそれと厚さは同じで、こちらのほうが肩を削ってあるので太いネックと細いネックといわれるものの中間くらいの握り心地になります




今回の目玉のひとつ。トレモロユニットをFender AmericanProに変えたこと。これは絃間ピッチがが10.5mmなので1弦の弦落ちがしにくいのだ。絶対こちらの方が弾きやすい