例によって出張帰りの御茶ノ水・・・また、やっちまった・・・例によって中古だけどね。この楽器はもともとキズ入り擦り切れ、金属部も擦り切れクモリエイジド加工してあるので新品でも中古でも同じといえば同じなんだよ
工夫の詰まったギターだ。
まずは、一見テレキャスターのようだけどスケールが違う。
628mm、いわゆるギブソンスケール、ミディアムスケールだ。
個人の嗜好で言うと使い勝手はギブソンスケールが好きで、工作も伝統芸に近いギブソン的な造作が好きなんだけど、音響的には圧倒的にフェンダー系の音が好きと言うぼくにとっては願っってもない仕様だ。
スケールの短縮に伴ってボディも縮小され、板厚も若干薄く、脇の位置と肘の位置のコンター加工が入っている
ジョイント部のボディが思い切り削り込まれているので高音部へのアクセスはこれ以上望みようがないほどだ。操作上での工夫はそんなとこ。あと、ポットとスイッチの位置が入れ替えられていて使いやすい
音響上の工夫もある
ネックのジョイント部分が特殊
ネックが深く組み込まれていてプレートなしで繋がれているのだけど各ネジの間隔が違いガッチリと接続出来るように工夫されている。
内部もジョイント部に工夫があり接続面積が広く動かないような組み込み方がされてある。指板は貼りメイプルだけど、これもただ平面を貼り付けるだけではなくて2本のレール状の凸凹を組み合わせるように貼り付けてある。これは1Pよりも強度、歪み耐性は高い
ブリッジも表から見ると普通のWilkinson(Gotoh製)のようだけど、裏のハードテイルの末端処理が違う。分厚いブラスのブロックで留めるようになってる
あとは、軽く嫌味にならない程度にエイジド加工が施されている
そんなこんなでいろんな工夫を詰め込んで、軽量、小型で非常に取り回しが良く、音響的にもレギュラーのテレキャスターと全く遜色がないとても使いやすい楽器に仕上がっている
レギュラーのテレキャスターとの1番の違いは弦のテンション感。これだけはどうしようもないので、11〜くらいの弦を張るか、別のシリーズとして用意されているフルサイズのシリーズを選ぶとよい。でもねフルサイズのシリーズは、このシリーズよりも操作面では保守的で面白みに欠けると思う
このシリーズの一番気に入ったところは、なにをおいてもミディアムスケールと取り回しの良さ。軽くて使いやすい。まるでデュオソニック並みの取り回しの良さで、テレキャスターの音が出る
弦のテンション感も柔らかくてちょうど良い。テンションの弱いものは、得てして音もそれなりに弱くなるものだけど、そういう気配はない。モダンなブルースにもピッタリだ
そんなこんなでお気に入りの一本になりました
一見、ただのコピーモデル
裏を見るとおぉ!となる
なんの変哲もないWilkinson by Gotoh
スイッチとポットの位置を変えてある。いい感じ
ラッカーの薄めの塗装でクラックを入れてある
一見、単なるハリメイプルに見えるだろ?
ディンキーサイズというのだそうな。ひとまわり小さい。見てもわかりにくいが持つとわかる。
ブリッジマイクは順当にボディ直付けだがピックガードを外さなくても高さ調整できるよにネジ回し用のサービスホールが開けてある。目立たないのでよいと思う
弦の末端は分厚いブラスのブロックで留めるようになっている。これは好き嫌いが分かれるかも。音の伸びは良いかもしれない。
高音部へのアクセスは容易だ
ボディ側が非常に薄く削られている
ぼくはこういう位置を自在に弾けるわけではないので、効果の程はよくわからない。個人的には普通のボディ厚でもいいと思う
上下のネジ間隔がフェンダーの倍くらいの長さがある
一見ただの貼りメイプルだけど
よく見ないとわからないくらい綺麗に組まれているが二本のレール状の凸凹で組み合わされている。ネックが板目、指板が柾目同じメイプルでも目の取り方も順当に使い分けられている。音響面、強度面はバッチリこれ以上ない処理だ
ジョイント部の差はこんな感じ
-Specification-
Body Wood:Alder 2P
Neck Wood:Maple
Fingerboard Wood:Maple
Fingerboard Radius:10-14R
Scale:628mm
Neck Shape:Slim C
Frets:47095-S
Nut:Bone
Pickup:Bare Knuckle / Boot Camp True Grit Set
Control:1Vol,1Tone,3Way
Other Option:Buzz Feiten Tuning System
重量:3.27kg