今まで、なんで手に取らなかっとかと思うほど手に馴染むのでローズ指板の旧モデルを探して入手。F系列のメイン機種になると思う。Duo-Sonic、Masutang系とともにメインになる
ローズとメイプルで音がさほど変わるようには思わないが、塗装が違うのだという
塗装が違うと音はかなり変わる、どの程度変わるのか知りたかった。塗装の違いは、生音の胴の鳴りは、ラッカー薄塗りのVanzandt が一番盛大に鳴る。特に小型のBronsonの鳴りは堂々と鳴る。でもね、プラグを挿すと話は少し変わる。ラッカーは、音のニュアンスは作りやすいが、中低音の音の芯と輪郭、それと伸びはポリ塗装の方に分があると感じる
このあたりはとっかえひっかえ比べてみるとわかる。ダイナミックな音の拡散が欲しい場合はラッカーの方が良いと思う。音数が多く、低音も輪郭のだるい音が好まれる古典的なJazzもラッカーが良いかもしれない。中域に芯がある音、低音のメリハリの必要なウエストコースト系やカントリー系はポリの方が良いと思う。所謂、量産メーカーはラッカー塗装といっても最後の着色と上塗りだけがラッカーなだけで下地はポリの仕上げ、Fenderのいう『シック・スキン』塗装が一般的だ。ポリでしっかりベースを作って、着色、クリア層がラッカーで薄く仕上げられてるのであろうと思う。ビンテージやVanzandtのようなラッカーのみの薄塗りと『シック・スキン』塗装は全く違う。まず、ラッカー薄塗りは木部保護という点に関してはほとんど機能しない。なにかに打つけるとすぐに剥がれてはがれてしまうし木部は傷がつく。自分の手でレリック加工したい人にはうってつけの塗装だろう。取り扱いに気を遣うし、手入れも怠ると劣化する。一方、ポリはかなり固い。少々ぶつけたくらいでは剥がれ落ちたりすることはない。質感の点ではラッカーはひとが作ったと思わせる風合いがあるが、ポリはプラスチックの成型品のような風合いだ
音の点では、ラッカーは立ち上がりは早いし、音の強弱に対する追従性は良いし、広がりもある。ただし、中域の押し出しが弱く低音は芯がないし、音が早く拡散してしまい早く減衰する感じ。安いポリはその真逆だ。中域に押し出しが、低域に輪郭がある感じ。強弱に対するレスポンスはあまり感じない。パワーでごまかす感じのマイクと相まって元気の良い音という感じだ。この方が好みという人も多いと思う。それはそれでよいことだと思う。特にロックにはよい。F社の『シック・スキン』はその中庸を行くという感じだ。これはF社系の楽器と使われてきた分野にはよく似合うと思う
このSilverskyは、美しさの点ではメイプル指板に一歩譲るが、F社のもので見慣れたカラーリングだと思う
ネックはメイプル指板のように漂白した白さではない。F社風の飴色化したクリア仕上げ
まぁ、普通はこうだろうけど、ボディの寒色系の白には合わないかなぁとも思う
何本かみたけれどみんな板目系なので意図的なものだと思う。柾目が良いという伝説もあるが昔はそんなこと考えもしなかった。ビンテージと言われるものがどうかは知らない。柾目系の方が反りには強いと思う。音はどうなんかというとよくしなる板目系の方がよく振動すると思うんだ。どちらを取るかはある意味価値観なんだろう
弦高は初期設定ではかなり高めだ。よく鳴る。ネックは若干順反りだけど、順反りの方がなりは確実に良い
ストラップピンも変わってる。着脱はしにくいが、つけっぱなしには良いと思う
ストラップは、結局、どこにでも売ってるこいつが一番使いやすいと思う。安いしね
ブリッジで若干弦高を下げてセットアップ完了。
セットアップは自分でできるようにならないといけないよ
楽器屋は売るだけで調整できると思ってはいけない
まぁ、信頼できる楽器屋かどうかは、吊ってある楽器が即使える状態かどうかでわかる。街中の楽器屋は展示数が多いので管理ができていないとことが多い。数が多くても、どの楽器も弦がツルツルで錆びていないところは、常時手入れが行き届いていて信頼できる。吊ってあるものがチューニングができている、すぐ弾けるところは素晴らしい。そういう店は店員の言うことも信頼できると思う。チューニングをめちゃ下げている店は日常のメンテナンスをする気がないか、その余裕がないかだろう
肝心な音の違いはどうかって?・・・まぁ、使い勝手は同じなので、違いは音と見栄えなんだけど、音も少し違う。ご想像の通りロースの方が少しパキパキ感が薄れ太めの音。でも、クランチさせるとわからない程度。実質的には差がないと思っていい。見栄えと手触りだけで選べばよいと思う