2020/11/01

Eastman T145SM/A.Red #0702016

現在、アーチトップの一番の古株はこいつになってしまった
イーストマン・・・
あまり使ってる人は居ないと思うけど
小さいけれどこいつは良く鳴る
この中で生音は一番デカい
国内ではもうカタログから落ちているので流通はしていない
細かいスペックは現行品によればこんな感じ

ボディがスプルーストップにメイプルのサイドバック
単板をごく薄く削り出したもの
ギブソンよりもかなり薄い
ネックがメイプルの3P
指板のエボニーもかなりグレードの高いものを使っている
ナット幅はギブソンよりも広くコードワークに適する感じ
やはり、ジャズを意識したものだと思う

出音は
ES-330は、古いので倍音、雑味が多くすこし曇った複雑な音だ。図体の割に音はデカくない
ES-390は、その延長にあるけれどシンプルですっきり鳴る
T145は、まず音がデカい。軽い力で大きく鳴る。図体が小さいので奥行きはない感じだけどね。Chakiとは全く違う方向性だ。Chakiはかなり力まないと大きな音は出ない。大きな音を出すとそれなりに凄いけどね。Chakiで細やかな演奏はムリだろうと思う。T145なら繊細な音出しも自在だ。

Eastman のギターの製造は中国だけれど
良い仕事をしている
国産のアーチトップのような精度感はないけれど
この音の魅力は国産にはない
そしてGibson の様なチープ感はない

ほとんど、吊して売る店はなくなったが
ぼくはこのメーカーのギターが売れない理由がわからない
音と弾きやすさだけで評価すれば
手持ちのシンラインのフルアコでは飛び抜けて優秀だ

T146SM
Neck Material:Maple
Fingerboard:Ebony
Fingerboard Radius:12"
Neck Profile:Traditional Even "C"
Nut:Bone 1 3/4"
1st Fret String Height:.022"
12th Fret String Height:Bass .078" & Treble .062"
Fretwire:20 Medium Jumbo Jescar 47104-P
Scale Length:25"
Body Style:Thin Archtop Jazz
Body Dimensions:16" x 1 3/4"
Body Top:Solid Spruce
Body Back/Sides:Solid Maple
Truss Rod:Single Acting
Binding:Body, Neck, Headstock
Binding Material:5 Ply Ivoroid
Logo:Pearl Headstock
Inlay:Pearl Dots

 音の内容で言うと一番固く単純なのはES-390、倍音や雑味が多く複雑なのがES-330、T145は如何にもアコースティックという感じの鳴り方、

 ChakiはMaruのとこだし、AR805CE は辞めた従業員が持ち出したままなので、ぼくの所謂フルアコはこの3本。
 
 厚みは全てシンラインだ


 おそらく2007年製だと思うけどラッカ-の非常に薄い塗装なのであちこちにウエザーチェックが走りまくっている。











 Fホールにも日本製のように丁寧なバインディングが施されている


 とにかく軽い。取り回しも抜群。